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2024年4月13日 (土)

よこやま通信 NO.213

今回はフッ化物について書いていきたいと思います。

★フッ化物のはたらき

①歯質の強化



歯質はハイドロキシアパタイトでできています。フッ化物は、このハイドロキシアパタイトを酸に強いフルオロアパタイトに変えます。

②再石灰化の促進

フッ化物は脱灰された歯質と唾液中のリン酸カルシウムと反応を高め再石灰化を促進させます。

③プラーク(バイオフィルム)内に存在する細菌の酸産生の抑制

フッ素は細菌がもっている酸を作る酵素(エノラーゼ)のはたらきを抑制して酸が作られるのを抑えます。

 

★フッ化物の安全性

「フッ化物は体に悪い?」と思っている人がいるようですがこれは大間違いです。私達は毎日の食事でもあたりまえにフッ化物を摂取しています。過剰量のフッ化物を摂取すると、為害作用がありますがその可能性はとても低いものです。

 

★フッ化物配合歯磨剤

フッ化物配合歯磨剤の剤型の違いは、フッ化物の口の中で広がりやすさに影響を与えます。剤型を広がりやすい順に並べると、「液体>フォーム>ジェル>ソフトペースト>ペースト」です。ちなみに発泡剤は広がりを高める成分で市販の歯磨剤にも含まれる。以前はブラッシング時間を短縮させると思われていたがそうではないことが分かっています。

<使用方法>Ha3_clean

上顎乳歯前歯が生えてきたら使い始めます。1000ppmFの歯磨剤を米粒程度の量で使います。3歳になるとグリンピース大になります。う蝕羅患率が高い6歳臼歯が萌出する年齢になったら1500ppmFを使います。量は大人と同じで1.5㎝~2㎝の量を使って下さい。フッ化物を口の中に満遍なく広げることが重要です。ブラッシング時間はう蝕予防の場合は2~3分で結構です。

★フッ化物洗口

フッ化物洗口のう蝕予防効果も立証されており、長期間継続するとう蝕の発生は半分以下になり、その効果は大人になった時点でも続いていました。

<使用方法>Bukubuku_ugai_20240413154201

30秒~1分ぶくぶくうがいをするだけです。

(濃度)

  • 6歳未満→225~250ppmF(毎日)
  • 6歳以上でう蝕リスクが低い患者→225~250ppmF(毎日)
  • 6歳以上でう蝕リスクが高い患者→450ppmF(毎日)あるいは990ppmF(週1回)
  • 根面う蝕予防→450ppmF(毎日)

<使用量の目安>

6歳未満5ml

小学校低学年児童7~8ml

9歳以上(成人も含む)→10ml

<洗口のタイミング>

毎日の場合は1日1回、就寝前のブラッシングの後に行います。う蝕リスクが高い場合は、朝食後と就寝前など1日2回します。洗口後は30分は飲食を控えることが大切です。

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