よこやま通信 NO.190
春が来ておりますね。
私はスギ花粉を患うておりますので、体調としてはあまり調子が上がらない季節ではありますが、
春は特に食として楽しめるものが出始めます。そう、「この季節といえば・・・」の山菜であります。
菜の花・ふきのとう・やまうど・こごみ、さらに暖かくなると、山菜の王様:タラの芽、
山菜の女王:こしあぶらなどでございます。この中でも、ふきのとう、こしあぶらは独特の
苦みがあり、天ぷらにしたらもう手が止まりません。‘‘おすすめ”です。もう好きすぎて、自分で
山菜を採りに行けないか悩んでおります。山菜を気軽に採っていい山はどこにあるんでしょうか?
不法侵入で捕まる訳にはいかないので、情報収集したところですが、もしお詳しい方
いらっしゃいましたら、是非教えて下さい。
~口腔内の悪玉細菌のお話し~
お口の中にトレポネーマ・デンティコーラという細菌が潜んで存在しています。
この細菌は歯周病菌の総師と言われる、ジンジバリス菌とタッグを組んで悪さをしている
歯周病菌、悪玉3兄弟の一員です。この細菌の歯周病菌としての仕事ぶりは、
ジンジバリス菌に比べると地味なので体に入り込んだとしても
「それほど凶悪ではないだろう。」と長らく思われていました。ところが近年、分子生物学の進歩
によってこのトレポネーマ菌の恐ろしい正体が徐々に明らかになってきています。
どうやらこの細菌は国内で増え続けている「アルツハイマー型認知症」に
関わっていることが分かってきたのです。
細菌学者の野口英世博士が梅毒患者の脳内で発見した梅毒トレポネーマ菌。
これはトレポネーマ・デンティコーラと同属で脳の神経障害を引き起こす
恐ろしい細菌です。実は歯周病菌のトレポネーマ菌も、高齢者の脳内に入り込み悪さをしている
ことが分かってきました。国内約3600万人の高齢者のうち、17%近くが認知症を患い、
その過半数がアルツハイマー型認知症だと言われています。
このアルツハイマー型認知症の人の脳に、ジンジバリス菌とともに
高率で見つかったのがトレポネーマ属だそうです。アルツハイマー型認知症
を患っていない人に比べ、非常に高い検出率が確認されました。
口腔内由来のトレポネーマ属が脳にどのような悪さをしているかは未だ不明です。
しかし、ジンジバリス菌の悪行は明らかになっておりまして、脳内に感染すると
炎症物質が放出され、アミロイドβ(老廃物)が沈着し、これがアミロイドプラークとなり脳を
委縮させるそうです。まさにその現場から高頻度でトレポネーマ菌が見つかっています。
アルツハイマー型認知症を減らすには、やつらの棲家である歯周ポケットを歯科で
掃除し、やつらを追い出すことが重要です。
つまり超高齢社会の最重要課題は、「歯周予防と治療」なのです。
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