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2020年11月15日 (日)

よこやま通信 No.173

 

  フッ化物の安全性

 日本の虫歯予防では、これまで歯磨き・甘味制限・定期検診の3点が強調されてきましたが、実はこれらは科学的根拠に乏しい

指摘されています。

 対してフッ化物(フッ素)の適正な応用虫歯予防に有益であることが科学的にも統計的にも実証されています。

Teethfluoride

 虫歯予防におけるフッ化物利用法には、歯の表面に作用する「局所応用」と、虫歯の形成期には虫歯抵抗性の高い歯を形成し、同時に歯の表面にも作用する「全身応用」があります。

 「局所応用」はフッ化物配合の歯磨き剤やフッ化物洗口、フッ化物塗付などです。一方「全身応用」は、水道水フロリデーションをはじめ、フッ化物錠剤、フッ化物添加食塩などが挙げられます。

 

Bottle_water_20201115124401水道水フロリデーション」とは?Bottle_water_20201115124401

 地球上の水の中には必ずフッ化物が含まれていますが、その濃度はまちまちです。あるとき、『フッ化物濃度が1ppm程度の水で暮らす地域の住民には虫歯が少ない』ということが発見され、飲料水には、虫歯予防に最適なフッ化物濃度があるということがわかりました。その考えに基づいて生まれたのが、適正なフッ化物濃度の天然水、あるいは適正な濃度になるよう浄水場で調整した水道水を利用する「水道水フロリデーション」です。

 実は日本でもかつて水道水フロリデーションが行われたことがあります。1952年~約11年間の結果をみると、世界のほかの地域と同様に虫歯の抑制に効果を上げていましたが、期限付き委託研究であったことと、地域の浄水場の拡張工事により、1965年に中止となりました。

 

 効果的なフッ化物応用の原則「低濃度」を「高頻度」で使用することであるといわれています。歯科医院では、定期的に高濃度のフッ化物を歯面に塗布することもありますが、それだけでは十分とは言えません。

1950年前までは、フッ化物の作用は全身的、あるいは歯が生え始める前にはたらくと信じられていました。その後の研究により、低濃度フッ化物イオンが歯の表面や結晶周辺に存在し、脱灰を抑制し、再石灰化を促進することが判明しました。ただし、口腔内でその効果を発揮するためには、フッ化物イオン濃度が最低でも0.03~0.05ppmは必要と考えられています。ところが、生理的な唾液中の濃度は0.02ppm未満です。この足りない濃度を補うのがフッ化物応用の目的で、そのためには「低濃度」を「高頻度」に応用するのが大切です。

フッ化物の利用に関しては、インターネットなどで安全性を懸念する声を聞きます。全身応用である水道水フロリデーションをターゲットにし、そこから局所応用に結び付けるような誤った情報が流される場合が多いようですが、それらの不安はその都度、追加研究によって否定され、フッ化物応用の安全性を確かなものにしてきました。Pikapika_ha

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